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岩手県、盛岡石割桜

【現状】門内の広場にある花崗岩の大きな丸石の割れ目に生じたもので、昔から著名な桜である。丸石の土際の周囲21.8m、その高さ1.6m、石の表面からの樹高は6m、石の割れ目の中にある幹や根の部分は外部から認めがたいが、狭い間隔の中にあって異常の発育を遂げ、平板状になっていると想像される。このような不自然な状態にあるにもかかわらず、石の上の幹は比較的良く発育し年々盛んに枝葉を生ずるのはこの桜の強大な適応性の証拠である。花は白く、白彼岸桜である。

【来歴】盛岡藩士の旧邸にあったものといわれる。昭和7年9月2日裁判所の火災に当たって、この木も危険も瀕したが、庭師藤村治太郎翁と消防手の尽力によって幸に焼失を免れた。

天然記念物 大正12年3月指定
所在 岩手県盛岡市内丸盛岡地方裁判所構内
周囲 3m
樹高 10m
樹齢 約350年
平年開花日 4月中旬~下旬
この石割桜は明治初期には桜雲石と呼ばれ、盛岡蕃家老の屋敷にあった巨石に雷が落ちて二つに割れ、その隙間にエドヒガン桜の種が落ち、以後石の隙間に此の様に生長したものと言い伝えられています。古来、雷の落ちた場所を雷神の憑代といい、その神聖な場所に人為的に桜を植えたとも考えられます。桜がこの隙間に自然発生する可能性は極めて低く人の手によってこの岩の隙間に桜の苗木を植えたと考えた方が自然です。年に数ミリ程度この桜は割れた岩の隙間を広げていると言いますから、エドヒガン桜の生命力には驚かされます。日本全土に数ある桜の中で最もミステリアスな桜がこの石割桜です。


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About 写真家 佐々木ゼン

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